2023年11月12日の礼拝メッセージの要約です。説教者:倉嶋新
ルカの福音書5章1節~11節 「イエスの召し」
1. 人々に語られたイエス
この箇所はシモン・ペテロの召命の場面です。場所はゲネサレ湖。これはガリラヤ湖の別名です。そこに大勢の群衆が集まっていました。彼らはイエスから話を聞きたいという思いで集まってきました。彼らは「神のことば」を聞こうとしていたのです。イエスは「神のことば」を教える教師として受け止められていました。そこで、イエスは彼らが聞きやすいように、舟に乗り岸に向かって話すことにします。イエスは岸辺にあった二艘の内の一艘に目を留めました。その船の持ち主であった漁師たちは、昨晩の働きを終えて網を洗っているところでした。すでに一晩中働いていた漁師の一人であったシモン。彼は疲れていたことでしょう。しかし、彼はイエスの申し出に対して、応えることにしました。イエスの話をシモンは、この時、最も近くで聞いたことになります。
2. イエスの提案
話が終わるとイエスは岸にすぐに戻るのではなく、彼に「深みに漕ぎ出して網を下ろし、そして魚を捕りなさい」と言われました。シモンは、昨晩は不漁であったことを伝えましたが、イエスのことばに従うことにしました。その時、彼はイエスを間近で見て、そして話を聞いた直後でした。イエスから語られる神のことばをシモンは聞いていたのです。それゆえに、シモンは「でも、おことばですので、網を下ろしてみましょう。」と言って従いました。
3. 召しに応える
結果は歴史的な大漁でした。それはシモンを恐れさせるには十分な出来事でした。「主よ、私から離れてください。私は罪深い人間ですから。」それは人間業では考えられないことでした。イエスと出会う、それは神と出会うことだと聖書は語ります。イエスに心探られ、またイエスのことばに聞き従う…その時にあなたは神と出会うのだと聖書は告げます。私たちの周りには、簡単に答えの出ない問いや祈りが数多くあります。シモンのように何も捕れず、成果があがらないという日もあることでしょう。その時に、私たちの目の前にはイエスがおられます。そして、「深みに漕ぎ出し、もう一度、網を下ろしてみなさい。」そう語り掛けられるのです。このようにしてイエス・キリストとの特別な関係が始まります。それぞれに、イエスとの特別な関係へと導かれる一歩目と言える時があります。それが「召し」の時なのです。
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