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2024年12月1日礼拝説教

2024年12月1日の礼拝メッセージの要約です。説教者:倉嶋新

ヨハネの福音書1章1~5節 「闇に与えられた光」

 

1. 存在の問い

なぜ私が存在するのか。この答えを人はずっと探しています。探しても自分たちの力では見つからないのですが、その答えを欲しています。生きて存在することによって、そこに生じる苦しみがあり、また悩みもあります。しかし、その苦しみや悩みも存在の問いへの答えによって、見え方や受け取り方が変わってくるものでもあるのです。信仰は人の存在の意味、また私たちの生きる方向性、このような事柄に関わるものです。

 

2. 神と人との間に立つ存在

キリスト教において最も重要なのは、何よりもイエス・キリストという存在です。パスカルはこう言っています。「人間のみじめさを知ることなくして神を知ることは、高慢を生む。神を知ることなくして人間のみじめさを知ることは、絶望を生む。イエス・キリストを知ることは中間を得る。なぜなら我々はそこに、神をも我々のみじめさをも見出すから。」この神と人との間にいるイエスという存在を世界は無視できません。イエスは実際に存在し、そして死に、復活し天に上り、「永遠」となった存在です。彼には力がありました。けれども自分を救うために、その力を使いませんでした。彼はまったく私たちと変わらぬ人でした。そして死を、しかももっともむごたらしい死を経験しました。彼は貧しい人でした。しかし、彼は誰よりも豊かに生きました。彼は十字架で死にました。しかし、永遠と続く道が、どこにあるのかを指し示しました。

 

3. 闇の中に輝く光

クリスマスの出来事で語られているのは、イエスが生まれたことは、この世界の光が与えられたというメッセージです。クリスマスのイメージは「暗闇の中に輝く光」というイメージに凝縮されています。前提となっているのは「暗闇」です。今の私たちが住むこの世界は、そして私たち自身も暗闇に包まれています。パスカルの言葉でいえば「人のみじめさ」です。クリスマスの物語は人間の努力の物語ではありません。闇の中に神が光を与えた、そのことを私たちに告げ知らせるものです。イエス・キリストには闇に打ち勝つ光があり、死も、痛みも、苦しみも、弱さも、悪も、そのすべてが、この光の前にはその力を失うのです。小さなクリスマスの物語を生きた人々にも、神は目を留め、ことばをかけ、導き、守り、そしてそこに人の光である救い主イエス・キリストを与えてくださいました。この方を通して、私たちの中にあるみじめさは消え去るのです。「光は闇の中に輝いている。闇はこれに打ち勝たなかった。」

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